# 目の体操 > 近視・遠視・乱視・老眼のためのベイツ・メソッドの実践的な目の体操と視力ケア。 > 当サイトのエクササイズはセルフケアを補うものであり、専門的な眼科診療に代わるものではありません。 ## エクササイズ - [ベイツ・メソッドによる目の体操・視力トレーニング](https://www.menotaiso.com/welcome.php) - [クッキーポリシー](https://www.menotaiso.com/cookies.php) - [プライバシーポリシー](https://www.menotaiso.com/privacy.php) - [運営者情報](https://www.menotaiso.com/about.php) - [基礎知識](https://www.menotaiso.com/basicInformation.php) - [目の不調と仕組み](https://www.menotaiso.com/visionDisorders.php) - [自分の視力タイプを調べる](https://www.menotaiso.com/identifyYourDefect.php) - [基本のエクササイズ](https://www.menotaiso.com/basicExercises.php) - [目と体のリラックス](https://www.menotaiso.com/relaxation.php) - [近視のエクササイズ](https://www.menotaiso.com/myopia.php) - [遠視・老眼のエクササイズ](https://www.menotaiso.com/hyperopia.php) - [乱視のエクササイズ](https://www.menotaiso.com/astigmatism.php) - [斜視・輻輳のエクササイズ](https://www.menotaiso.com/squint_convergence.php) - [エクササイズプラン作成ツール](https://www.menotaiso.com/generator.php) ## プレミアムゾーン - [プレミアムゾーン](https://www.menotaiso.com/premium.php) - [お問い合わせ](https://www.menotaiso.com/contactUs.php) --- # ベイツ・メソッドによる目の体操・視力トレーニング URL: https://www.menotaiso.com/welcome.php ベイツ・メソッドによる目の体操・視力トレーニング リラックスから始める、 自然な視力トレーニング 続けることで、 よりよい見え方へ 目を疲れさせずに 本を読む 無料プランを作成 メソッドを知る 詳しく見る 実践的な視力エクササイズ 年齢を問わず、どなたでも取り組めます リラクゼーション法 体と目をゆるめる方法を学びましょう。リラックスは、より楽な見え方を目指すための第一歩です。 詳しく見る 基本のエクササイズ 基本のエクササイズ、正しい見方、そして中心固視を学びましょう。イメージング(視覚化)の技法を身につけます。 詳しく見る 症状別のエクササイズ よくある視力の悩みに対応するエクササイズを紹介します。どこから始めるかを選ぶか、作成ツールをご利用ください。 詳しく見る 3つの簡単なステップで始めましょう 特別な道具は不要です — 数分の時間と、静かなひとときがあれば大丈夫です。 1 自分の目について知る あなたの視力の問題について、わかりやすく詳しい解説をご覧いただけます。 2 自分専用のプランを受け取る 無料の作成ツールが、あなたのために2つのルーティンを組み立てます。 3 毎日エクササイズする ガイド付きのエクササイズを、毎日の習慣にしていきましょう。 自分だけのエクササイズプランを作成する エクササイズプラン作成ツールをぜひお試しください。あなた専用のエクササイズルーティンが手に入ります。次の手順に従ってください: あなたの目の悩みと、エクササイズに使える時間をお知らせください。 その情報をもとに、下の例のような自分専用のエクササイズプランを2つお受け取りいただけます: プランA(リラックス): 30分 R1 ストレッチ: 2分 R3 パーミング(目を覆う): 3分 K2 斜筋のストレッチ: 1分 A3 ボールをイメージする: 1分 フルプランには、さらに9種類のエクササイズがあります プランB(集中): 30分 K2 斜筋のストレッチ: 2分 R3 パーミング(目を覆う): 1分 B1 ショートスイング: 3分 C1 スネレン視力表エクササイズ: 1分 フルプランには、さらに9種類のエクササイズがあります プランを作成する チャートについて チャートを入手する 当サイトのエクササイズに使える26枚のチャートをご用意しました。パッケージには次のものが含まれます: スネレン視力表(5枚) 子ども用スネレン視力表(1枚) 近視のエクササイズ(3枚) 遠視のエクササイズ(3枚) 乱視のエクササイズ(2枚) 斜視のエクササイズ(4枚) 一般エクササイズ(2枚) ポケット/ミニ版(6枚) # クッキーポリシー URL: https://www.menotaiso.com/cookies.php クッキーポリシー クッキーとローカルストレージとは? クッキーとは、再訪時にあなたを認識し記憶するために、ウェブサイトがお使いの端末に保存できる小さなファイルです。ローカルストレージは、ブラウザに備わった、設定などを端末に保存する仕組みです。以下に、当サイトが何を・なぜ・どのくらいの期間保存するかを正確に記載します。個人データの取り扱いについては プライバシーポリシー をご覧ください。 保存する項目 - JSESSIONID (クッキー)— 技術的なセッションクッキーで、ブラウザを閉じると削除されます。 - bee_prem (クッキー、360日)— プレミアムゾーンへのアクセスを記憶し、アクセスコードの再入力を不要にします。 - bee_consent (ローカルストレージ)— アクセス解析への同意の選択(同意または拒否)を記憶します。 - beeFontScale (ローカルストレージ)— お好みの文字サイズを記憶します。 アクセス解析と同意 当サイトは、サイトの利用状況を把握するために Google アナリティクス 4 を使用します。これはクッキーバナーで明示的に同意いただいた場合にのみ読み込まれます。拒否した場合、アクセス解析は読み込まれず、データも収集されません。同意はいつでも、バナーで拒否するか、ブラウザの bee_consent を削除することで変更できます。お問い合わせフォームはさらに Google reCAPTCHA で保護されています。 クッキーの管理 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ここで紹介しているエクササイズは、私たちが考案したものではありません。ベイツ博士自身の著作や、レオ・アンガートの著書などの古典的な原典から忠実に移植したもので、該当するページに出典を明記しています。メソッドの位置づけについても率直にお伝えします。ベイツ・メソッドは科学的に議論のある方法であり、主流の眼科医学では認められていません。私たちはこの事実を隠さず、はっきりと記載しています。リスクを伴うエクササイズには、その前に明確な警告を掲載しています。ベイツ博士とメソッドの歴史については、 基礎知識 のページをご覧ください。 運営資金について 当サイトの主要なコンテンツはすべて無料です。サイトは寄付によって運営されており、 プレミアムゾーン は金額を問わず、お好きな額のご寄付でご利用いただけます。定価はありません。学生の方や経済的に難しい状況にある方は、 お問い合わせフォーム からお気軽にご連絡ください。こうしたリソースは誰もが利用できるべきだと考えており、必要な方にはプレミアムアクセスを無料でご提供しています。 お問い合わせ 最も早くご連絡いただける方法は お問い合わせフォーム です。 office@menotaiso.com へ直接メールをお送りいただくこともできます。すべてのメッセージに私たちが目を通し、お返事しています。 # 基礎知識 URL: https://www.menotaiso.com/basicInformation.php 基礎知識 このサイトはどなたのためのものですか? 従来とは異なる自然な視力トレーニングを試してみたい方を歓迎します。これらの方法は、100年前にアメリカの優れた眼科医ウィリアム・ベイツ博士によって紹介されました。現在も世界各地で実践・紹介されています。長年の経験と研究に基づくこの方法は、目の使い方を自然に見直す方法を示してくれます。また、画面とテクノロジーに囲まれた現代の生活でゆがんでしまった「見る」という本来の働きが、どうあるべきかを教えてくれます。 このサイトは、次のような方のためのものです。 視力に問題があり、目の使い方を見直して見え方の改善を目指したい方。 視力の良い方。将来メガネに頼る不安を減らしながら、これまで以上に良い見え方を目指したい方。 5歳から高齢の方まで、幅広い年齢の方。視力のケアを始めるのに、遅すぎるということはありません。 ベイツ博士のメソッド ウィリアム・ホレイショ・ベイツ博士(1860〜1930)は、当時ニューヨークの著名な病院で働く最も優れた眼科医の一人でした。眼科学の講師でもあり、個人診療も行っていました。彼は生涯を、目の働きと「見る」という仕組みの研究に捧げました。 1920年、博士は著書 『メガネをかけない完全な視力(Perfect Sight Without Glasses)』 を出版しました。そのなかで、彼は一般に受け入れられていたヘルムホルツの視覚理論(現在も眼科学で用いられています)に異を唱えました。この理論では、はっきりとした視力は目の内部にある小さな毛様体筋によって決まるとされています。 毛様体筋が水晶体の厚みを「調整する」と考えられていたのです。ヘルムホルツは、調節における主要な役割をこの筋肉に与えました。一方ベイツ博士は、調節の主役は 水晶体ではなく外眼筋だと結論づけました。外眼筋は目の動きだけでなく、目全体を前後の軸に沿って伸ばしたり縮めたりする働きも担っている、と博士は考えました(カメラのレンズや双眼鏡に似た仕組みです)。ベイツは著書の中で、この理論を裏づけると自身が考えた動物や患者での実験を紹介しています( Perfect Sight Without Glasses 、1920年、第4〜6章)。ただし主流の眼科医学では現在も、調節は主に水晶体の働きによるものとされています。 博士は、近くの物がはっきり見えるのは2本の(外側の)斜筋の働きによると説明しました。斜筋は眼球を平らに(長く)します。ボールに 座ると平らになるのと同じような働きです。一方、遠くの物を正確に見るときは4本の(外側の)直筋が働き、反対方向に目を収縮させて「短く」します。 目がこのように(外眼筋を通じて)働くというベイツの考えは、白内障などの理由で水晶体を摘出した人や、 生まれつき水晶体のない人が、なぜかはっきり見えるという説明のつかない事例によっても裏づけられています。 ベイツについて最も注目すべき点は、患者とその症状への向き合い方です。ベイツは、ほとんどの眼科医がそうするように、 患者にとって最適なメガネをどう選ぶかを考えることはしませんでした。彼が考えたのは、その患者を本当に助ける方法、つまり、どうすれば 症状を改善し、正常に見えるようにできるかということでした。ベイツの理論の主な前提は次のとおりです。 見え方の改善を目指すことはできます ベイツ博士の基本的な前提の一つは、骨折した手足が運動やリハビリによって本来の働きを取り戻せるのと同じように、目も使い方を見直すことで見え方の改善を目指せる、という考えでした。メガネへの依存を減らすことを目指せる、というのです。 人工レンズとメガネを手放す ベイツ博士の考えによれば、メガネや人工レンズは、骨折が治った人にとっての松葉づえのようなものです。視力に問題のある人が、目のための松葉づえであるメガネを手放さず、リハビリ、すなわち視覚という器官の再教育と改善に取り組まなければ、視力の改善は望みにくい、というのが博士の考えです。それどころか、視力の質が悪化し、眼科医からより強いレンズを処方されることになりかねません。 視力は変化する ベイツの理論的な前提の一つに、視力はその人の身体的・感情的な状態によって、良くなったり悪くなったりと変化する、というものがあります。ベイツは、視力が常に一定の質で保たれているのではなく、絶えず変化していることに気づきました。 視覚の再教育:悪い習慣を手放す ベイツ博士は、「見る」働きを妨げる障害の多くは、視覚という器官の誤った使い方によって生じると結論づけました。目の悪い使い方は、いつも緊張やこわばりと深く結びついています。そしてその緊張は、体全体にも及びます。ベイツ博士は、良い見方のテクニック(特にリラクゼーションのテクニック)を学ぶことで、目と体全体の緊張がやわらぐことを発見しました。患者が目と心をリラックスさせる方法を身につけたあと、見え方が改善した例や、屈折異常が軽くなった例があるとベイツ博士は述べています。 リラックス:成功のカギ ベイツ博士のメソッドでは、受動的にも動的にもリラックスできることこそが、見え方の改善につながるとされる、最初で最も基本的なテクニックです。ここでいうリラックスとは、筋肉をゆるめる一般的な技術だけではありません。心のリラックスも含みます。心のリラックスなしには、「見る」という働きは成り立ちません。ベイツが用いたリラクゼーションのテクニックは、多くの患者の見え方の改善に役立ったとされています。 ベイツが用いた基本的なテクニック ここでは、ベイツが患者に用い、視力の問題の改善に大きな成果をあげたとされる基本的なテクニックを挙げるにとどめます。これらのテクニックは、当ポータルの該当するセクションで詳しく説明します。具体的には、体と目のリラクゼーション、パーミング(手のひらで目を覆う)、中心固視、ソラリゼーション(日光浴)、スイング、イメージング、まばたき、微細な眼球運動、フラッシュ法、分析的に見る練習、そしてここで取り上げていく多くのテクニックが含まれます。 始める前に、眼科を受診しましょう 眼科の受診は、いくつかの理由から大切です。まず、あなたの視力の問題を特定してもらえます。これにより、その問題に合ったエクササイズを選びやすくなり、視力の変化を確かめる基準点にもなります。専門医の受診は、目の異常、変性、腫瘍性疾患、その他の眼疾患を見つける機会にもなります。これらは、ここで紹介するエクササイズを行ってはいけない場合(禁忌)にあたることがあります。 警告: 当ウェブポータルは、ここで紹介するエクササイズを行ったことによるいかなる結果についても責任を負いません。いかなる場合も、これらのエクササイズがあなたにとって安全かどうかを判断するため、 眼科医にご相談ください。 進み具合を確認するための再受診についても触れておきます。経過観察の眼科検査は、おおむね1年に1回より頻繁に行う必要はありません。これは、オートレフラクトメーター(機械による屈折検査)の測定誤差が大きいことなどによります。受診の合間に進み具合を確認するには、スネレン視力表を使うとよいでしょう。 メガネとコンタクトレンズ ここで紹介するエクササイズを行うには、目が自分で働こうとする必要があります。よく合った「補助具」、つまりメガネをかけてしまうと、目は働こうとしません。一般的には、次のような方法をおすすめします。 1ジオプトリー以下の視力の問題の場合、エクササイズはメガネをかけずに行います。ベイツ・メソッドでは、この程度の度数の方はふだんの生活でもできるだけメガネなしで過ごすことが勧められていますが、無理のない範囲で取り入れてください。例外:自動車の運転など安全に関わる場面では、必ず眼科医に処方されたレンズを使用してください。 1ジオプトリーを超える視力の問題の場合、約1ジオプトリー弱いメガネをエクササイズに使う方法が勧められています。日常生活でも使う場合は安全に十分注意し、不安があれば眼科医などの専門家に相談してください。例外:自動車の運転など安全に関わる場面では、必ず眼科医に処方されたレンズを使用してください。 コンタクトレンズではエクササイズを効果的に行えないため、練習にはメガネへの切り替えが勧められています(上記1・2を参照)。難しい場合は、コンタクトレンズを入れる前の朝と夜にエクササイズを行い、日中は主にリラクゼーションのエクササイズを行う方法もあります。使用を無理にやめる必要はなく、迷ったら眼科医に相談してください。 処方された度数よりも弱いレンズを使うと、目が自分で働くようになります。最初は負担に感じるかもしれませんが、続けるうちに見え方の変化に気づく方もいます(感じ方には個人差があります)。 ですから、目の「補助具」を外して、さあ取りかかりましょう…… 栄養とサプリメント 視力のエクササイズは目に大きな負担をかけるため、適切な食事やサプリメントで目を支えることが大切です。 薬局で見つけたものを何でも取り入れることをすすめるつもりはありません。ただ、下記のヒントをぜひお読みください。そのなかのいくつかが、 あなたの目のために役立つかもしれません。目の乾きが気になる場合は、ヒアルロン酸入りの人工涙液などの使用を検討するとよいでしょう。症状が続く場合は、眼科医や薬剤師に相談してください。 自分の体の声に耳を傾けましょう。体は、その時々で何を必要としているかを教えてくれます。酸っぱいもの、甘いもの、塩辛いものなどが欲しくなったら、酸っぱいもの、甘いもの、塩辛いものを食べてください。もちろん、これは 1日にドーナツを10個食べたり、1日おきにマクドナルドに通ったりしてよいという意味ではありません。体が本当に必要としているものと、ただの欲求とを見分けられるようになりましょう。 「果物と野菜をたくさん食べましょう」という言葉を、これまで何度も耳にしたことでしょう。私たちもそれには賛成です。そのうえで、さらにいくつかの食品群を加えてほしいと思います。乳製品、肉、魚、パン、バター、甘いもの、ナッツ、生や乾燥の果物、そして野菜です。大切なのは、それらを適度にとることです。バランスのとれた食事を保つことは、体全体の健康にとってとても重要だからです。 1日を通して十分な量の水を飲み、水分補給を心がけましょう。お茶を数杯だけに頼るのではなく、1日に1〜2リットルの水を目安にしてください。 おすすめの1日の練習時間 よくいただく質問に、1日の練習に理想的な時間はどれくらいか、というものがあります。答えはシンプルです。とれる時間をできるだけ使ってください。目のためにとれる時間が1日5分しかなければ、その5分を最大限に生かしましょう。1日1時間半とれるなら、それは素晴らしいことです。あなたの視力の状態と毎日の都合に合わせた個別のプランは、 エクササイズプラン作成ツール のセクションでご利用いただけます。 大切なのは、始めから多くのエクササイズで自分を追い込まないことです。練習時間は少しずつ増やしましょう。そのとき、リラックスがとても大切だということを、いつも心にとめておいてください。時間の大部分は、リラックスのためのエクササイズに使いましょう。目に負担の大きい、より集中的なエクササイズは、ほどほどに行ってください。自分の体、特に目の声に耳を傾けましょう。やりすぎて休みが必要なときは、目が知らせてくれます。視力に無理をさせたと感じたら、リラクゼーションのエクササイズ、特にパーミングを行ってください。 視力のエクササイズは、筋トレやそのほかの筋肉を鍛える運動とは根本的に異なります。筋肉をつけることよりも、筋肉をゆるめることに重きを置いています。この考え方は成功のカギですが、つかむのは簡単ではありません。目と体全体を動的・受動的にリラックスさせることは、現代社会ではあまり知られておらず、実践される機会も少ないからです。 視力の改善を目指すには、どれくらい続ければよいですか? 変化の感じ方には個人差がありますが、無理のない範囲で続けることで、見え方の変化に気づく方もいます。多くのことが、視力の問題の大きさと、エクササイズへの取り組み具合(少なくとも1日30分、加えて適切なメガネの着用)に左右されます。平均すると、単純な視力の問題であれば、1日に20分のエクササイズを少なくとも2回続けた場合、2〜3か月ほどで変化を感じはじめる方もいます。より確かな結果、特に検眼士が測定できるような結果を得るには、もっと長く待つ必要があります。 ただ、正直にお伝えします。たとえば10年かけて進んできた大きな問題が、半年で変わるとは考えにくいものです。見え方の変化は少しずつ現れることがあり、感じ方には個人差があります。 人生の多くのことと同じように、視力のエクササイズの途中で、気持ちがくじけたり、疲れたり、目立った進歩が見えなかったり、ときには一時的に視力が落ちたように感じることがあるかもしれません。そんなとき、どう向き合えばよいでしょうか。私たちの経験から言えば、1〜2週間ほど視力のエクササイズを休んで、別のことをするのをおすすめします。 何度か泳ぎに行ったり、映画を見に行ったり、遠くの親戚を訪ねたり——つまり、ちょっとした「エクササイズからの休暇」をとりましょう。いちばん大切なのは、落胆や無気力に陥らないことです。それらは、これまで積み上げてきた成果や、かけてきた時間を台なしにしてしまうおそれがあります。 出典・参考資料: W. H. ベイツ Perfect Sight Without Glasses (1920年)全文はWikisourceで読めます(英語): メガネが目に与える影響(第8章) ・ 屈折異常の原因(第9章) ・ 中心固視(第11章) ・ パーミング(第12章) ・ シフティングとスイング(第15章) ・ 家庭でのトレーニング(第24章) 。後年の解説書:レオ・アンガート 『眼がどんどん良くなる』 。ベイツ・メソッドは科学的に議論のある方法であり、主流の眼科医学では認められていません。当サイトの考え方は 運営者情報 をご覧ください。 # 目の不調と仕組み URL: https://www.menotaiso.com/visionDisorders.php 目の不調と仕組み 目の構造 眼球の直径は約24mmです。目はビデオカメラとよく似た働きをします。角膜・瞳孔・水晶体が、周囲の鮮明な像を網膜の上に結びます。水晶体は自動的に形を変え、関係する筋肉の働きによって、網膜の上に鮮明な像が得られます。 角膜 — 眼球の前面にある、湾曲した外側の層です。入ってくる光のピントを合わせるのを助けます。角膜は涙と目の中の液体から栄養を得ます。血管がなく、そのピント調節の力は常に一定です。 強膜 — 目の白い、保護のための外側の層です。目をけがから守り、眼球を動かす筋肉が付く場所になります。視神経と血管は強膜の後方を通っています。 虹彩 — 角膜の後ろにある、目の色のついた部分です。中央には瞳孔と呼ばれる穴があります。虹彩には瞳孔の大きさを調節する筋肉があります。これにより、周囲の明るさに応じて目に入る光の量を調節します。これは光順応と呼ばれる自動的な働きです。 水晶体 — 虹彩の後ろにある、透明で楕円形の組織です。水晶体は瞳孔を通った光をさらに屈折させます。近くや遠くの物にピントを合わせるために、形を変えることができます。この働きを目の調節(ピント調節)といいます。 網膜 — 光を感じ取る眼球の内側の層です。桿体と錐体と呼ばれる細胞があります。桿体は光の強さを感じ取り、錐体は色を見るのを助けます。 黄斑 — 網膜の中央にある小さな領域で、その中心に中心窩というくぼみがあります。錐体が最も多く集まっており、最も鮮明な視力をもたらします。 外眼筋 — 目の外側にある6つの筋肉が眼球を動かします。4つの直筋(上・下・内・外)と2つの斜筋があります。これらの筋肉は連携して目の動きを制御します。ベイツ・メソッドでは、その働きが眼球の長さや見え方にも関係すると考えます。 近視 近視は最もよくある視力の問題で、世界の人口のほぼ半数に見られます。はじめは、遠くの物がはっきり見えないという形で現れます。多くの場合、特に眼鏡をかけ始めると、その度合いは進む傾向があり、平均して年に0.5〜1ジオプトリーずつ強くなります。 物理的には、目の光学系の力と眼球の長さとのつり合いが取れていない状態として説明できます。近視では、目の光学系の力が強すぎるか、眼球が長すぎるため、遠くの物の像がぼやけます。近視の人は、近くの物ははっきりと見えます。 近視の人の視力を補うためには、光を発散させる凹レンズの矯正眼鏡やコンタクトレンズを使います。その光学的な強さは、マイナス記号をつけたジオプトリーで表されます。 強い近視の場合、後年になって脈絡膜・網膜・硝子体に変性の変化が起こることがあります。近視は思春期に進むことが最も多いです。 遠視 遠視は、目の光学系の力と眼球の長さとのつり合いが取れていないために起こる、視力の問題です。 遠視では、目の光学系の力が弱すぎるか、眼球が短すぎるため、近くの物も遠くの物も像がぼやけます。 目にはピントを合わせる調節機能があるため、遠視の人はふだん遠くの物ははっきりと見えますが、近くで作業をするときに最も不快に感じます。なお、加齢にともなって近くが見えにくくなる状態は老眼と呼ばれます。これは、毛様体筋の働きの低下と水晶体の弾力の衰えによって、目のピント調節の機能がしだいに弱まることが原因です。 遠視の人の視力を補うためには、矯正眼鏡やコンタクトレンズを使います。これらは光を集める凸レンズです。その光学的な強さは、プラス記号をつけたジオプトリーで示されます(例:プラス3ジオプトリー)。 老眼(加齢によるピント調節の衰え) 老眼は、目のピントを合わせる力がしだいに衰えていく状態です。これは目の自然な老化の一部であり、これまで視力の問題があったかどうかにかかわらず、すべての人に起こります。40〜45歳になると、特に小さな文字を読むのが難しくなり始め、たいていは、より明るい照明が必要になったり、文字を目から遠ざけて持つようになったりします。 老眼の初期の症状は、目が疲れている夕方に、よりわずらわしく感じられます。この目の「老化」が進むと、やがては専用の老眼鏡なしでは読めなくなります。老眼は、二重焦点眼鏡や累進眼鏡で補うことができます。 乱視(角膜の不規則性) 乱視は、目の角膜が左右対称でないために、ものがゆがんで見える視力の問題です。角膜の垂直方向の曲がり方が水平方向の曲がり方と異なると、角膜のそれぞれの場所に当たった光線が、ちがった度合いで屈折します。これにより、見える像がぼやけます。患者さんに十字を見せると、縦か横のどちらか一方の線だけがはっきり見える、ということがよくあります。このタイプの乱視は正乱視と呼ばれ、そのような目には焦点が2つあります。この問題を補うためには、円柱レンズの眼鏡を使います。人の目にはふつう0.5ジオプトリーまでの生理的な不規則さがありますが、これは矯正を必要としません。目のけがによって角膜の表面が不均一になることが多く、その結果、焦点の数がより多くなる不正乱視が起こります。この状態を補うためには、ハード(または特殊なソフト)コンタクトレンズが必要です。 目の輻輳の問題 視力の良い人では、目は無理なく対象にピントを合わせ、両眼を内側に寄せる輻輳の動きを行います。近い距離(たとえば本を読むとき)では、目は鮮明な像を保つために自動的に内側を向きます。遠い距離では、両目はほぼ平行になります。暗い環境では瞳孔が大きく開き、被写界深度はごくわずかになります。明るい光のもとでは瞳孔が小さくなり、被写界深度ははるかに大きくなって、ずっと鮮明に見えます。 目の輻輳のおかげで、私たちは奥行きを感じ取り、世界を立体的にとらえることができます。脳は両目からの像を自動的に重ね合わせ、一つの立体的な像を作り出します。目の輻輳に問題があると、物までの距離を正確に判断できなくなります。自然な輻輳は時間とともにしだいに弱まり、多くの場合、老眼と同じころに進みます。だからこそ、定期的に問題がないか確認し、必要であれば、正しい目の輻輳を取り戻すためのトレーニングを始めることが大切です。さいわい、自然な輻輳の働きをサポートするエクササイズで、改善を目指せる場合があります。ですから、輻輳の問題に心当たりがあるなら、いくらか時間をかける価値は十分にあります。最も深刻な輻輳の問題は、斜視の人に起こります。 斜視 あらゆる方向への目の動き — これによって、視野全体にわたって、止まっている物も動いている物も観察できます — は、外眼筋が正しく働くことに支えられています。正常な状態では、両方の眼球は平行にそろっています。いわゆる融像の過程で、視覚野が左右それぞれの目から得た2つの網膜像を重ね合わせ、一つのまとまった立体的な像へと融合させます。 斜視は、両方の眼球の向きがそろっていない状態です。これは外眼筋のバランスのくずれから生じ、網膜対応の乱れや両眼視の欠如をともないます。斜視は弱視 — 片方の目の視力が弱くなること — を引き起こすことがあります。 ずれの向きによって、斜視はいくつかの種類に分けられます: 目が内側を向く場合、内寄りの斜視、すなわち内斜視と呼ばれます。 目が外側を向く場合、外寄りの斜視、すなわち外斜視と呼ばれます。 目が上を向く場合、上斜視と呼ばれます。 目が下を向く場合、下斜視と呼ばれます。 目が斜め方向にずれている場合、斜め方向の斜視と呼ばれます。 最もよく見られるのは、斜視全体のほぼ半数を占めるもので、内直筋の緊張が強すぎるために、目が内側を向きすぎるものです。そのずれは、ごくわずかでほとんど気づかない程度のこともあれば、瞳孔が目尻に隠れてしまうほど重い場合もあります。片方の目の軸のずれは二重視(ものが二重に見える状態)を引き起こすため、脳はずれた目の像を抑え込みます。その結果、その目の視力が低下します(弱視)。このため、斜視はふつう、ずれている目の視力の低下をともないます。 最も治しやすいのは、いわゆる隠れ斜視(潜伏斜視)で、これは片方の目だけを使ったときにのみ現れます。両目を開いているときは、両眼視によって目が内側に寄った状態が保たれるため、斜視は現れません。この場合の治療は、おもに輻輳を改善し、両目の間のずれを整えるエクササイズに頼ります。 斜視は子どもによく見られますが、大人にも起こります。その正確な原因は、必ずしもはっきりしているわけではありません。一般的な治療では、視力の低下がある場合に、その点だけに対応することがほとんどです。斜視は、ずれを補うプリズム眼鏡や、手術によって矯正できます。しかし、これらの方法は効果が出ないことも多く、かかわるすべての人にとって負担を感じることもあります。さいわい、自然な視力トレーニングによって、見え方や目の使い方の改善を目指せる場合があります。特に子どもの場合は変化が現れやすいこともあります。ただし、斜視が疑われる場合、特に子どもの視線のずれが気になる場合は、自己判断せず、必ず眼科医や視能訓練士などの専門家に相談してください。 斜視の原因: 斜視は、はっきりした原因がなく、健康な目に起こることがあります。 片方の目の視力を低下させる目の問題が原因で起こることがあります。 斜視の中には、白内障など、両眼視の発達をさまたげる状態に関連したものもあります。 斜視は、視覚刺激の正しい受け取りに影響する網膜の変化と関連していることもあります。 # 自分の視力タイプを調べる URL: https://www.menotaiso.com/identifyYourDefect.php 自分の視力タイプを調べる 眼科の受診 眼科の受診は、自分の視力の問題を見きわめるいちばん簡単な方法です。ただし、視力のエクササイズに対する考え方は医師によって異なる点はお伝えしておきます。それで気落ちする必要はありません。この受診の目的は、あくまであなたの視力の問題を見きわめることだけです。それを眼科医にお願いしてください。これには、近視や乱視といった基本的な問題だけでなく、輻輳の問題、斜視(隠れた形のものも含む)、弱視も含まれます。 ですから、あなたの視力の問題をすべてていねいに調べてくれる医師を選ぶとよいでしょう。 眼科検査では、通常、眼球内の圧力(眼圧)も測り、緑内障や白内障などの病気がないかどうかも確かめます。 典型的でない、あるいは重い視力の問題がある場合は、ここで紹介するエクササイズを安全に行えるかどうか、眼科医にたずねてください。 警告: 当ウェブサイトは、ここで紹介するエクササイズを行ったことによるいかなる結果についても責任を負いません。いかなる場合も、これらのエクササイズがあなたにとって安全かどうかを確かめるため、眼科医にご相談ください。 オートレフラクトメーターによる屈折検査 眼科では通常、視力の問題を大まかにつかむために、オートレフラクトメーター(機械)による屈折検査を行います。この検査では、特に乱視が正確に測られます。たいてい、医師が機器を使わずに見立てるよりも精密です。 新しい機器で測定誤差をできるだけ少なくするため、信頼できる眼科または眼鏡店を選ぶのがいちばんです。とはいえ、結果が 実際から多少ずれていても、プラン作成の目安としては大きな問題ではありません。作成ツールには、問題のおおよその大きさがわかれば十分だからです。また、視力が良くなったかどうかを 確かめるためだけに、この種の検査を頻繁に受けるのはおすすめしません。間隔は最短でも半年、できれば1年あけてください。進み具合を確かめるのに、 別の人が操作する機器(うまくいくこともあれば、そうでないこともあります)は必要ありません。あなたの体、あなたの目、そしてよく見えるという実感が、 練習の効果を教えてくれます。明るさが安定した部屋にスネレン視力表をかけておくだけでも、進み具合を確かめるには十分です。 屈折検査の印刷結果には、通常、次のような情報が記載されています。 近視と、そのジオプトリーでの測定値(マイナス記号のついたS列) 遠視または老眼と、そのジオプトリーでの測定値(プラス記号のついたS列) 乱視、そのジオプトリーでの測定値(C列)、そして度数で表した軸(A列) 目:右目は(R)、左目は(L) 瞳孔間の距離(ミリメートル、PD表記) 3回の測定の平均値(S/C/A) 等価球面(S.E.)= S + 1/2 C(ジオプトリー) 視力の問題を自分で見きわめる 自分の視力の問題を見きわめるには、上で説明した方法を使うことを心からおすすめします。そのうえで、ここからは自分で見きわめる方法をご紹介します。視力の問題を自分で見きわめる方法は、かなり不正確になることがある点に注意してください。とはいえ、私たちが求めているのは正確さではありません。問題の種類と大きさを見きわめることだけです。それがわかれば、当サイトの作成ツールを使って、エクササイズのセットを作ることができます。 基本的な視力の問題を見きわめる 通常、基本的な視力の問題を見きわめるのは、それほど難しくありません。近くを読むのが苦手な場合は、遠視 (40歳未満の場合)か老眼(40歳以上の場合)です。一方、遠くを見るときに問題が起き、近くを読むのには 困らない場合は、近視です。 スネレン視力表を使えば、基本的な視力の問題をもっと正確に見きわめられます。視力表を6メートル(20フィート)離して置き、 「6 m」と記された文字の行を読んでみてください。読めれば、近視の問題はありません。一方、20/20(6 m)の 行の文字が読めない場合は、どの行なら読めるかを確かめます。たとえば、20/40(12 m)と記された行が読めたとします。これは、すでに軽い近視があるということです。 健康な目が12メートルから読める文字を、あなたは6メートルから読んでいるからです。作成ツールのおおよその目安として、読める最も小さい行はだいたい次のことを示します。 20/25〜20/40は軽い近視、20/50〜20/70は中等度の近視、20/100〜20/200は強い近視です。 上のテストを片目ずつ行い、両目の差を調べてください。差が大きい場合、つまり視力表で1行を超える差がある場合は、弱視の可能性があります。 乱視を見きわめる チャートをダウンロード 乱視を確かめるには、放射状の乱視チャート("astigmatic dial")の画像を使います。 モニターに表示するか、印刷したチャートを、線がはっきり見える距離から見てください。乱視がある場合、一部の線がほかの線より濃く、太く、あるいはくっきりと見えます。すべての線が同じように均一で、同じように黒く見えるなら、乱視の心配はほとんどありません。次に、放射状の乱視チャートをいろいろな距離から見てください。人によっては、特定の距離だけ乱視が出ることがあるからです。それ以外の部分がはっきり見える距離を選びましょう。その範囲を外れた距離での結果は、あてになりません。 放射状の乱視チャートは、乱視に対する進み具合を確かめるのにも役立ちます。乱視のエクササイズを行うたびに使えば、そのエクササイズが見え方の質にどう影響するかを確かめられます。 目の輻輳の問題を見きわめる 目の輻輳の問題を見きわめるには、ひもまたはゴムひもを使います。 目の協調と輻輳が正しく働いているかどうかを確かめるには、たとえばひもの一方の端をドアに結び、もう一方の端を手に持って鼻先にあて、ひもがぴんと張るようにします。ひもには、目印(たとえばビーズ)をいくつか、等間隔につけておきます。どれか一つのビーズを見ると、ビーズのちょうど位置で交わる幻像の線が見えるはずです。人によっては、この幻像の線とビーズがXに見えたり、YやAに見えたりします。形そのものはそれほど重要ではありません。大切なのは、線がビーズのある位置でぴったり交わることです。線がビーズの手前や奥で交わる場合は、目の輻輳に問題があります。 次に、ほかのビーズを見て、そのつど目の輻輳の交わる点を確かめてください。どの位置でも幻像の線がビーズのところでぴったり交われば、輻輳の心配はほとんどありません。もし問題に気づいても、気落ちしないでください。輻輳はエクササイズで改善を目指せます。ぜひ取り組むことをおすすめします。 ここで説明したテストは、輻輳のエクササイズの効果と、見え方の変化を確かめるのにも役立ちます。 斜視の問題を見きわめる 大きな斜視は見てすぐにわかるので、見きわめるのに苦労はありません。適切なエクササイズを行うには、斜視の種類、つまり目がどの方向にずれているかを見きわめることが大切です。ずれが小さい場合や隠れた斜視の場合、本人がその問題に気づいていないことがよくあります。ですから、だれもが一度は確かめておくとよいでしょう。早く見つけるほど、通常は治療が楽で、早く進むからです。 この問題は、別の人に手伝ってもらうといちばん見きわめやすくなります。その人は、片方の目がずれて横にそれていないかどうかを、すぐに見てとれます。テストには、本やカードを使うのがよいでしょう。テストを受ける人に、特定の単語や文字を見るようにお願いします。それを顔から約20センチ離して置き、少しずつ遠ざけていきます。それぞれの距離で、両目が内側に寄っているか、また片方の目に斜視が見られないかを、ていねいに観察してください。 カバーテストを使うこともできます。左右の目を交互に、できれば正方形の紙で覆い、片側からもう片側へゆっくり動かします。隠れた斜視では、ずれている目が両眼視を失った瞬間に、その正体を現します。紙がその目から外れる瞬間を注意深く見てください。目がふたたび正しい位置へ戻っていくのが見えるかもしれません。 # 基本のエクササイズ URL: https://www.menotaiso.com/basicExercises.php 基本のエクササイズ 中心固視について 一般に思われているのとは違い、正常な視力ではっきり見えている範囲は、ごくわずかです。研究によると、約6メートル(20フィート)離れた所からでは、直径わずか1.2cm(半インチ)ほどの一点しか完全にくっきりとは見えません。つまり、その距離から5cm(2インチ)の文字をはっきり見るためには、健康な目でも小さな動きを何度もくり返し、いくつもの像をつくり、脳がそれらを一つのくっきりした文字の像にまとめているのです。視力に悩みのある目は、視野の広い範囲を一度に同じようによく見ようとして、じっと見つめてしまいます。それが緊張と屈折異常を引き起こします。 像の一部分だけがはっきり見えるのは、網膜にいちばん感度の高い一点があり、そこから離れるほど感度が下がっていくからです。網膜の中心には、黄斑と呼ばれる小さな円形のふくらみがあります。その中心には、中心窩という小さなくぼみがあります。このくぼみの中央には桿体がなく、錐体は細長く、とても密に並んでいます。 物をよく見ようと学ぶときは、直接見ていない点を「あまりはっきり見えない場所」と考えるのが、たいてい最も役に立ちます。物の大部分をあまりはっきり見なくてよい、と心が受け入れたときにはじめて、その一部分をよく見ることができます。リラックスが深まるにつれて、あまりはっきり見えない範囲が広がり、いちばんよく見える部分はやがてただの一点になります。 目をリラックスさせるエクササイズは、正常な中心固視を取り戻す助けになると考えられています。中心固視は意識的な練習でも取り戻せます。それが見え方を整えるいちばん早く簡単な方法になることもあります。鮮明な見え方には、きわめて正確なピント合わせ、つまり光を黄斑のまさに中心へと導くことが関係します。このように見ると、もちろんごく小さな範囲しか見えませんが、無意識のすばやい目の動き(1秒間に最大70回)によって、脳はもっと大きな面の像を組み立てることができます。 エクササイズC1:スネレン視力表エクササイズ チャートをダウンロード スネレン視力表を、いちばん大きな文字がわずかにぼやけて見える距離に置きます。その大きな文字の上のほうを見ると、下のほうは上ほどはっきり見えないはずです。視力に問題のある人は、最初のうちこれに気づくことはほとんどありません。 文字のまわりを見回し、いちばん大きな文字の上のほうが最もくっきり見える視点を探します。視線を一点に固定したまま、ゆっくり頭を動かすことでこれを見つけられる人もいます。視力表を遠くに置いた場合は、少し探してからこの最もくっきり見える点が見つかる人もいます。 最もくっきり見える点を見つけたら、いちばんよく見える場所に戻りながら、文字に沿って視線をなめらかに上下させます。 このエクササイズを6回行い、それから1分間パーミングをします。疲れない範囲で、このサイクルをくり返します。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 1〜2 代わりのエクササイズ: C2 目への負担: 中くらい エクササイズC2:ドット文字エクササイズ チャートをダウンロード このエクササイズには、「ドット文字」のチャートが必要です。このエクササイズの利点は、文字がドットで描かれているため、ドットごとに読む力を高め、それによって中心固視を強められることです。 大きな文字から始め、最初の文字を目でドットごとにたどっていきます。 次に、文字の上のほうを見ながら、下のほうははっきり見えないままにします。今度は文字の下のほうを見て、上のほうをはっきり見えないままにします。 視線の向きとは反対方向に、文字が動いて見えることがあります。これを6回くり返します。 今度は、文字の右側を見て、 左側ははっきり見えないままにし、続いてその逆に、左側を見て右側をはっきり見えないままにします。視線の向きとは反対方向に、文字が動いて見えることがあります。これを6回くり返します。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 1〜2 代わりのエクササイズ: C1 目への負担: 中くらい エクササイズC3:ドミノ表エクササイズ チャートをダウンロード このエクササイズには、ドミノ表が必要です。 目を疲れさせずにドミノのコマが見える距離に、表を自分の前に置きます。 コマの行に沿って、左から右へ目を動かし、それから一段下の行を右から左へ戻ります。いちばん下の行に着くまで続けます。 今度は、それぞれの縦の列を上から下へ順番に、いちばん最後の列まで目を動かします。 次に、いちばん最後のコマに着くまで、表を斜めに目で動かしていきます。 今度は、ジグザグに動かします。1つ上のコマ、次は1つ下のコマ、というように表全体を進みます。 コマの上での目の動かし方は、自由に変えてかまいません。このエクササイズの目的は、できるだけ多くのさまざまな動かし方で目を動かすことです。コマの目を見分けようとせず、ただ目をなめらかに動かすことに集中してください。 エクササイズの所要時間(分): 1〜2 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: A1, R8 目への負担: 中くらい 見方の技術について 大切なものを見たい、しっかり受け止めたいという思いは、心の緊張と視覚のしくみの緊張を生み、見るという働きを大きくさまたげます。 これは、物事や出来事を思い出すときと似ています。頭を緊張させ、無理に思い出そうとしているあいだは、その努力は実を結びません。 ところが、その力みをゆるめ、無理をやめると、そうして「手放した」とたんに、忘れていたはずのことをふと思い出すのです。 見ることも同じです。 外の世界の物が動いて見える感覚と、それと同時に目そのものは静止しているという感覚を、見る人に与えるための技術を、ベイツ博士は「スイング」と名づけました。これらは動きの本質をつかむ助けとなり、体と目のリラックスを深めます。こうして私たちは心に余裕を持たせ、見ようと力まず、自然に見る状態へと目を導くのです。 エクササイズB1:ショートスイング 視界の中から2つの対象を選びます。あまり大きすぎないものが理想です(たとえば窓枠と、遠くの木や建物の一部など)。大切なのは、一方が近くにあり、もう一方が遠くにあることです。 足を大きく開いて、窓の約1メートル(3フィート)手前に立ちます。腕と肩を下ろし、首の力を抜き、ゆっくりと体を左右に揺らし始めます。片方の脚からもう片方の脚へ、リズミカルに体重を移しましょう。頭は腕に対して動かさず、振り子のように腕と一緒に揺れます。 近くの対象も遠くの対象もはっきり見ようとせず、まっすぐ前を見ます。リラックスしましょう。見るだけで、見ようと力まないでください。 体を右に傾けると、近くの対象(窓枠)が、遠くの対象(たとえば木)に対して左へ動いて見えることに気づきます。体を左に傾けると、その逆になり、近くの対象が遠くの対象に対して右へ動いて見えます。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 2 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: B2, B3 目への負担: 低い エクササイズB2:ペンシルスイング ペンシルスイングはショートスイングのバリエーションで、座ったままなど、狭い場所でも練習できます。 ここでの近くの対象は、たとえば鉛筆や指などです。 鉛筆か指を、鼻の約15cm(6インチ)手前にまっすぐ立てて持ちます。 遠くの対象を見ながら、頭を左右に揺らし、より遠くの対象(たとえば壁の絵)を背景にした鉛筆の見かけの動きを観察します。 ときどき目を閉じて、その見かけの動きを頭の中で続けます。目を開けるたびに、一度は鉛筆を、一度はより遠くの対象を見て、そのつど鉛筆の動きを観察するようにします。 エクササイズの所要時間(分): 2 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: B1, B3 目への負担: 低い エクササイズB3:ロングスイング 足を少し開いて立ち、手を腰に当て、腰・上半身・頭を左右に回します。 左に回すときは、体重を左足に移し、右のかかとを少し浮かせて、右足の前側(つま先)で地面に触れます。 右に回すときは、体重を右足に移し、左のかかとを少し浮かせて、左足の前側(つま先)で地面に触れます。 まず目から動きを始め、続いて上半身・腰・全身がついていくようにします。回転が始まったら、視線をリラックスさせたまま、あちこちに走らせず頭と一緒に動かしましょう。まばたきは自由にして構いません。 動いていく視野の中のどの対象にも焦点を合わせないでください。目は回転に合わせてさっと流すようにして、通り過ぎるものを見分けようと努めず、像が流れていくのを受け身のままにします。 エクササイズの所要時間(分): 2 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: B1, B2 目への負担: 低い エクササイズB4:フラッシュ法 「フラッシュ」は、無意識の視覚を使えるようになり、目の動きをなめらかにするための方法です。このエクササイズでは、見分けて分析しようとする心の働きをあえて脇に置き、頭で考えるよりも多くを目が受け取れるようにします。後天的に視力が低下した人でも、短く素早い一瞥を、すばやく自由なまばたきとともに、思考を働かせず、目をダイナミックなリラックス状態に保って行うと、ふだんは見えない対象を見分けて思い出せることがあります。 このエクササイズには、ドミノを数個か、トランプ1組が必要です。カードかドミノを無作為に1枚選び、自由にまばたきしながら、腕を伸ばした距離からほんの一瞬だけ見ます。 目を覆い、ドミノ(または選んだカード)のドットの数を当ててみます。 次のドミノ(またはカード)で同じことを繰り返し、フラッシュ法を練習します。 エクササイズの所要時間(分): 2 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: B5 目への負担: 低い エクササイズB5:分析的に見る練習 動きがなければ視覚はありません。眼筋と視覚器官が止まった状態は、「見つめる」ようなまなざし、ぼやけて濁った見え方、そして正しく見られない状態を招きます。正しく見るという働きは、ごくわずかで絶え間ない目の動きから成り立っています。視力が正常な人は、対象をよく見るとき、目を、対象のある点から別の点へと、絶え間なく、ごくわずかに、無意識に動く位置に保っています。 ここで紹介する「分析的に見る練習」は、こうしたごくわずかで絶え間ない目の動きを身につけることを目的としています。はじめは意識して行う動きですが、続けるうちに、あなたの目はこれを自動的に、無意識に行えるようになります。 たとえば建物を見るとき、まず外側の輪郭を目でなぞります。雨どい、屋根、地面に沿って見ていきましょう。 次に、窓・ドア・手すり・屋根がわらへと順番に視線を移します。これらの部分の外側の縁を、目で「なぞる」ようにしてみてください。 数が多いもの、あるいは左右対称のものなどを選ぶと、目が飽きずにすみます。ある部分から別の部分へと飛び移り、目の動きの種類や向きを変えていきます。これらの部分をはっきり見ようとはしないでください。 自由にまばたきをして、目をうるおし、ひと息つかせてあげましょう。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 2 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: B4 目への負担: 低い イメージングについて イメージング(視覚化)の働きは、私たちの心と体に驚くほど大きな影響を与えます。どのイメージング法も、目の調節の変化を含めて、視覚のしくみを働かせます。これらの方法は、目のリラックスを深めるだけでなく、見る力や鮮明さを高める助けにもなります。目が動的なリラックスの状態にあるパーミング中に行うのが、いちばん効果的です。 以下に、そのまま使えるイメージングの例をいくつか紹介します。これらを手がかりに、自分なりのイメージをつくってもかまいません。 エクササイズW1:帆船のイメージ いすに楽な姿勢で座り、リラックスして、目を閉じます。 港の桟橋に立っていて、目の前に大きな客船が停泊している様子を思い描きます。 いくつものデッキでは、乗客がおしゃべりをし、子どもたちが走り回り、バーにはテーブルが並んでいます。陸のほうを眺めている人もいれば、デッキを散歩している人もいます。その巨大な船が、ゆっくりと岸を離れていきます。遠ざかるにつれて、デッキの細部が見えにくくなっていきます。窓や人々の姿が小さくなり、画面の中で船をとりまく海の占める割合がだんだん大きくなっていきます。太陽が輝いています。船は少しずつ遠ざかって小さくなり、見える細部も減っていきます。やがて、水平線上の小さな点になるほど遠くへ行ってしまいます。 今度は逆に、船が遠くからゆっくりとあなたのほうへ近づいてきて、だんだん大きくなる様子を思い描きます。デッキの細部が少しずつ見えはじめ、人々や船のいろいろな部分が分かるようになります。あなたの立っている桟橋に着くまで、どんどん近づいてこさせましょう。 船が遠ざかっては近づいてくる様子を、頭の中で何度もくり返し、少しずつそのスピードを上げていきます。そのつど、船は水平線まで達して、ほとんど見えない小さな点になるようにします。 遠ざかっては近づく船のイメージを途切れさせないまま、このイメージングが目とその動きにどう働きかけるかに気づいてみてください。目を閉じたまま行うイメージングですが、眼球の筋肉の緊張をゆるめる助けになります。リラックス効果もすばらしいものです。 エクササイズの所要時間(分): 2 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: W2, W3 目への負担: 低い エクササイズW2:トラックを走るランナー いすに楽な姿勢で座り、リラックスして、目を閉じます。 大きな楕円形のトラックで行われるレースのスタート地点に立っている様子を思い描きます。 何人かのランナーがレースのために並んでいて、あなたはスタート・フィニッシュラインから彼らを見守ります。彼らをよく見て、服装やしぐさの細部をできるだけ多く目に取り込みます。さあ、レースが始まると思い描いてください。ランナーたちが走り出し、楕円形のトラックを進んで、あなたから遠ざかっていくのを見守ります。遠ざかるにつれて見える細部はどんどん減り、やがてトラックのいちばん遠い地点で小さな点になります。 今度はランナーたちが、トラックを回りながら、少しずつフィニッシュライン、つまりあなたのほうへ近づいてきます。服装、表情、しぐさといった細部が、どんどん見えてきます。彼らは少しずつ近づいてきて、あなたの立つフィニッシュラインに着きます。 ランナーが遠ざかっては近づいてくる様子を、頭の中で何度もくり返し、少しずつそのスピードを上げていきます。たとえばハードルを加えるなど、このイメージングに変化をつけてもかまいません。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 2 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: W1, W3 目への負担: 低い エクササイズW3:柔らかい円盤 このエクササイズでは、動いている対象を思い描いているときに、筋肉の動きがどれほど力強く、絶え間なく続いているかを体感できます。 目を閉じていて「見ていない」状態でも、屈折と調節をつかさどるすべての筋肉が働き続け、しかも正しく働き続けます。 ダイナミックなリラックス状態のままで、です。 柔らかいゴムの円盤を持っていると思い描いてください。押すと簡単に楕円形に曲がりますが、力を抜くとすぐに元の丸い形に戻ります。 人差し指と親指を円盤の両側に当てて押し、縦長の楕円形をつくる様子を思い描きます。そのイメージを少しのあいだ保ち、 それから手の力を抜いて、円盤を元の形に戻します。これを5〜10回くり返します。 今度は親指と人差し指を、円盤の両側から上下へと移します。円盤を押して横長の楕円形にする様子を思い描きます。これを5〜10回くり返します。 そのつど、手が円盤を押している様子を思い描いてください(これはエクササイズのあいだ、とても大切です)。 エクササイズの所要時間(分): 2 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: W1, W2 目への負担: 低い エクササイズW4:マンダラを描く 鼻を使って、頭の中でいろいろな形を描くと、とてもよい効果が得られます。できればマンダラがよいのですが、ト音記号、無限大の記号、らせんといった形でもかまいません。文字や単語、自分のサインの形を使っても構いません。エクササイズのあいだは、頭をやさしく動かしながら、鼻を大きなペンに見立てて、選んだ形を描くように思い描いてみてください。 このエクササイズは、ばかばかしく子どもじみて思えるかもしれませんが、見かけによらず、視力の再教育にとても効果があります。 エクササイズの所要時間(分): 2 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: W1, W2, W3 目への負担: 低い 一次資料:W. H. ベイツ Perfect Sight Without Glasses (1920年)第11章・第13〜15章。全文はWikisourceで読めます(英語)。 # 目と体のリラックス URL: https://www.menotaiso.com/relaxation.php 目と体のリラックス 体のリラックス リラックスとは、筋肉がゆるみ、呼吸がゆっくり深くなり、心拍がおだやかになり、皮膚の状態が変わる、といった体の状態をいいます。ベイツ博士の説く受動的な目のリラックスを語るには、まず体全体をゆるめ、緊張を解くことから始めなければなりません。体全体が緊張したままでは、目の筋肉だけをゆるめて目を休めることは難しいからです。心の緊張、神経の高ぶり、不安、ストレスは、目の見え方の質や鮮明さをつかさどる目の筋肉も含めて、筋肉に緊張を生みます。体が疲れているとき、目はうまく働けません。リラックスの基本は次のとおりです。 十分な睡眠をとりましょう。睡眠は体を、そして目を休ませてくれます。 スポーツを通じて、体全体をできるだけよく動かしましょう。特におすすめなのは、週に一度の水泳と、ランニング、サイクリング、アイススケート、ローラーブレード、あるいは夕方の軽い散歩といった、楽しみながらできる運動です。いちばん楽しいと思えるものを選んでください。体にも目にも、よい影響が期待できます。 視力のエクササイズを始める前に、以下に紹介する体と心をゆるめるエクササイズをいくつか行いましょう。 エクササイズR1:ストレッチ このエクササイズは、本格的な目のエクササイズを始める前に行うウォーミングアップのようなものです。わずか2分で肩・首・上半身の筋肉をゆるめ、このあとのエクササイズのよい土台をつくります。 足を少し開いてまっすぐ立ち、次のエクササイズを行います。 両腕で円を描くように、片方向に、続いて反対方向にまわします。 体を右に傾け、右手を右脚に沿って下ろします。左側でも同じように繰り返します。 上半身を左右に半分ずつひねります。 両手を組み、体の前で両手を使って円を描くようにまわします。 壁やドアの前に立ち、手で体を支えながら、腕立て伏せのように胸を内側へ動かして背中の筋肉を伸ばします。 頭の高さを保ったまま、首を右と左に5回ずつまわします。 はじめの姿勢(頭はまっすぐ)から、頭を左下へ傾けて戻す動きを5回行い、続いて右側でも繰り返します。 あごが胸につくように頭を下げ、その状態のまま右と左に5回ずつまわします。 このエクササイズのセットは、自由にアレンジしてかまいません。目的は、上半身、とくに首と肩をしっかりゆるめることです。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: R2 目への負担: 低い エクササイズR2:ブレインジム 以下のエクササイズは、本格的な練習の前に脳と体全体を活性化させるために、ポール・デニソンが考案したものです。すべてを行う必要はありません。気に入ったものを選んでください。 交互の動き 右ひざを上げて左ひじで触れ、次に左ひざを上げて右ひじで触れます(その場で足踏みをするような動きです)。このエクササイズは、体の左右の動きを協調させる助けになります。 レイジーエイト(寝かせた8の字) 手を使って、空中に横向きの8の字(無限大の記号)を描く、またはなぞります。動きはいつも中心から始め、上へ、そして左へと進みます。まず左手で、次に右手で、最後に両手を組んで行います。このエクササイズは左右の動きの連携を整え、手と腕の筋肉をゆるめ、目で追う力を養い、なめらかな手と目の協応を促します。 目のためのレイジーエイト 親指を目の高さで、体の正中線上、ひじ一本ぶんほど離して構えます。頭は動かさず、力を抜いたまま、目だけを動かして親指を追います。上で説明したように、親指で8の字を描きます。なめらかで均一な動きを、それぞれの手で少なくとも3回続けます。次に、両手を合わせ、親指でXの形をつくります。Xの中心に意識を向け、組んだ親指がレイジーエイトを描くのを追います。目のためのレイジーエイトは書くためのレイジーエイトと似ていますが、ここでは目の動きと、手と目の協応を高めることに意識を向けます。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: R1 目への負担: 低い パーミングについて 目をリラックスさせるには、目を閉じ、手のひらで目を覆って(パーミング)、光をすべてさえぎる方法があります。視覚の刺激を断つだけで、深いリラックス状態が生まれることもあります。ただし、目を覆って閉じても、同時に心の緊張を取り除かなければ効果はありません。パーミングがうまくできると、これ以上暗いものは思い描けない、想像もできないというほど深い黒の視野が見えます。それができることは、目が深く休まっているしるしだとベイツ博士は考えました。 目がうまく働いていない人は、はじめのうち、目の前に完全な黒さを生み出すのがとても難しいことがあります。眼窩の中の緊張のために、視野は灰色の雲や明るい筋、動く光や色でいっぱいになります。 目の受動的なリラックスが進むにつれて、こうした不快な感覚は消えていきます。ピアノ、ゴム長靴、エナメル革の靴、猫、井戸、穴など、黒い物を思い浮かべると、理想的な黒さに近づきやすくなります。多くの人にとって、アルファベットの真っ黒な文字を順に思い浮かべることが役立つとわかっています。 パーミングが長く続くほど、リラックスは深まり、思い出す黒も見える黒も濃くなっていきます。ただし、短い時間なら正しくパーミングできても、長く続けると緊張を感じる人がいることには注意が必要です。何時間もパーミングを行ったという報告もありますが、私たちの経験では、パーミングは30分を超えないほうがよいでしょう。エクササイズとエクササイズの合間には30〜60秒のパーミングで十分です。長めのリラックス(たとえば目がとても疲れているとき)には10〜30分をあてるとよいでしょう。 エクササイズR3:パーミング(目を覆う) テーブルに向かって座っている場合は、ひじをテーブルにつく姿勢をとります(クッションを使ってもかまいません)。あるいは、ひじを直接ひざにのせます。 両手を交差させて目を覆い、光が入らないようにします。指は額に、手の下のほうは頬骨にあて、手の縁が鼻に軽く触れる程度にし、押さえつけないようにします。目が自由にまばたきできるように手を当ててください。温かさが好きな方は、目に当てる前に両手をこすり合わせるとよいでしょう。目が十分に休まっていると、視野全体が一様な暗さで満たされやすくなります。そうでない場合は、光のちらつきや色の揺らぎ、灰色のもやのようなものが見えることがあります。 暗闇、真っ黒な状態を思い描きます。鼻でゆっくり呼吸します(吸って、吐いて)。息を吸うときに筋肉や体の各部分(肩、腕、脚、太もも、足、肋骨など)が広がり、吐くときにゆるむのを感じてください。 たとえば、自分の家が真っ黒で、街も真っ黒、さらに国も大陸も真っ黒だと思い描きます。黒い色を強く連想させる物や場所なら、何を思い浮かべてもかまいません。黒い塗料、黒いピアノ、黒いエナメルの靴、暗い夜、深い井戸などです。その対象に意識を向け、どれほど暗いかを思い描きます。目の前の黒さが深いほど、目はより深くリラックスします。 目は閉じても開けても、どちらでも楽なほうでかまいません。 目を上下、左右、そして円を描くように、小さく数回動かします。 ゆっくり目を開け、目がどれほどリラックスして楽になっているか、そしてそれによって見え方がよくなっているのを感じてください。 エクササイズの所要時間(分): 1〜30 1日の回数: 2〜10 代わりのエクササイズ: R4 目への負担: 低い 日光を浴びることについて サングラスがあふれる今の世の中では、多くの人が明るい光や、その急な変化にあまり慣れていません。歴史の大半において、晴れた日は人類にとって何の妨げにもならず、自然の光を心地よく受け入れられるようになることは、健康な目の一部です。これは、本当に過酷な環境で目を守るのをやめるという意味ではありません。やさしく少しずつ日の光に慣れていくことが、目を整え直す助けになる、ということです。 光に正しく反応できるよう慣れていくことは、意識して見る技術を身につけるための基本のひとつです。ベイツ博士は、正しく見え、リラックスした状態を保つためには、適切な光に慣れることが大切だと考えました。 ベイツ博士によれば、「日光浴」は、太陽光の殺菌作用によって、目やまぶたのさまざまな炎症に良い働きをするとされます。また、目の筋肉の有害な緊張をゆるめ、まぶしさや強い光に対する敏感さをやわらげ、光をこわがって眉をひそめたり目を細めたりする必要を減らしてくれるとも述べています。さらに、視力を学び直すために欠かせない条件である、目の受動的・動的なリラックスを学ぶ最初の段階でもあります。なお、目に疾患がある場合は、事前に眼科医にご相談ください。 エクササイズR4:ソラリゼーション(日光浴) 太陽のほうを向ける場所に立つか座ります。とてもよく晴れた日なら、明るく照らされた空を向くだけで十分です。季節が向かない場合や日の当たる場所がない場合は、100ワット以上の電球を使ったランプを使います(強い光源を使う場合は、目に負担のない範囲で行ってください)。 目を閉じ、顔をゆっくりと太陽、空、または電球のほうへ向けます。 頭をやさしくゆっくりと左右に約20〜30回動かします。網膜の同じ場所が長く光にさらされないよう、頭を動かし続けることが大切です。日光にとても敏感な方は、太陽そのものではなく、まず空を向くことから始めてください。 続いて、深くゆっくり呼吸しながら、少なくとも1分間パーミングを行います。 時間に応じてステップ3〜4を繰り返します。ときどき、これに20分ほどかけてみて、目がどれほど休まり、虹彩が刺激されるかを感じてみてください。同じ部分が長くさらされないよう、頭を動かし続けます。不快に感じたら、太陽から顔をそむけ、しばらく手で目を覆ってください。 警告: けっして目を開けて太陽を直接見つめないでください。永久的な目の損傷を引き起こすおそれがあります。上記のエクササイズは、まぶたを閉じ、目を動かし続けた状態でのみ行えます。不快感や痛みを感じたときは、いつでもエクササイズをやめてパーミングを行ってください。 エクササイズの所要時間(分): 1〜10 1日の回数: 2〜5 代わりのエクササイズ: R3 目への負担: 中くらい エクササイズR5:目に活力を与える 目と、見るというはたらき全体は、体が使えるエネルギーのうち大きな割合を使っていると言われています。だからこそ、そのエネルギーを目に補うことが大切です。次のエクササイズの目的は、目から古くて使い果たされたエネルギーを取り除き、新鮮で健やかなエネルギーで満たすことです。これはレオ・アンガートの著書『自然に視力を回復する(Improve Your Eyesight Naturally)』をもとにしたものです。このエクササイズは少しおかしく感じられ、目指すものも小さく思えるかもしれませんが、だまされたと思って、少なくとも2週間は続けてみてください。リラックスの段階をうまく補ってくれるもので、より負荷の大きいエクササイズの前に目へ十分なエネルギーを与えるため、それらのエクササイズの最後に行うのが最適です。なお、このエクササイズだけを一日中30分おきに行い、比較的短い期間で、かなり大きな視力の問題(およそ2ジオプトリー)が軽くなったと報告する人もいることを付け加えておきます。 このエクササイズは1日に少なくとも3回(理想的にはリラックスのエクササイズの最後に)行うとよいでしょう。 指先を手のひらの中心に当て、続いて両手を勢いよく振ります。 青リンゴの色をしたやわらかなエネルギーが、手のひらの中心から曲げた指へと、緑色の光線のように流れていく様子をイメージします。 目を閉じて、この緑色のエネルギーを、両目の間(眉間)にあるエネルギーの中心へまっすぐ向けます。手から目へ直接そそがれる、尽きることのないさわやかな緑色のエネルギーの流れをイメージします。エネルギーが目を満たし、水晶体から中心窩まで届き、目を囲む筋肉や視神経にまで広がる様子を思い描きます。エネルギーを送りながら6〜8回深く呼吸し、それから手を下ろします。 次に、指先から約10cm(4インチ)先まで伸びる、透明な緑色のエネルギーの手袋をはめていると想像します。それを使って、目から古く使い果たされたエネルギーを払い取ります。目のすみずみまで、必ずきれいにしてください。奥のほうから、角膜、硝子体、まわりの筋肉、そして最後に水晶体と眉間まで払います。使い果たされたエネルギーが目から引き出されていくのを感じるでしょう。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 2〜3 1日の回数: 2〜3 代わりのエクササイズ: R7 目への負担: 低い エクササイズR6:まばたき 空気中のほこりは目の表面に積もります。だからこそ、こまめに楽にまばたきをすることが、目の表面をきれいにし、うるおいを保つために欠かせません。まばたきはまた、目に少しの休息を与えるもっとも手軽な方法でもあります。目に悩みのある人は、まばたきがとても少なく、代わりにじっと見つめて目を見開きがちですが、自然に目を使っている人はよく、楽にまばたきをします。残念ながら、緊張があると、まばたきが少なくなり、力を入れてまぶたを動かしがちになります。まばたきは、じっと見つめるという悪い習慣を断ち切るのにも役立ちます。 まばたきの役割には、涙で目をうるおしてきれいにすることや、光源からさえぎることで目に少しの受け身の休息(短い遮光)を与えることがあります。ですから、できるだけこまめに(1〜3秒ごとに)まばたきをすることがとても大切です。そうすることで目はうるおい、リラックスした状態に保たれます。 6〜10回、すばやく楽にまばたきをし、続いて軽く閉じた目を数秒間覆います。 次に10〜20回まばたきをし、もう一度数秒間覆います。 エクササイズの所要時間(分): 1〜2 1日の回数: 2〜10 代わりのエクササイズ: R3 目への負担: 低い エクササイズR7:中国式の目のツボ押し このエクササイズは、目と頭のエネルギーの流れをよくすることを目的としています。古くからの中国の鍼の伝統にもとづくもので、頭が疲れてきたと感じ始めたときにとくに役立ちます。東洋医学では、押すと痛みを感じるツボは、そこでエネルギーがうまく流れていないしるしとされ、そこをマッサージすることでエネルギーの通り道が開きやすくなると考えられています。 親指か人差し指の腹のうち、そのツボを押しやすいほうを使います。ツボはすべてイラストに示してあり、押すとはっきり痛みを感じるので、正確な位置を簡単に見つけられます。それぞれのツボをやさしくマッサージし、押して、エネルギーの流れの詰まりをほぐします。鋭い痛みが出ない程度に力を加減し、マッサージしながら少しずつ強めていきます。 眼窩の上の縁にある3つの緑色のツボ。軽い力で小さく円を描くようにマッサージします。 眼窩の下の縁にある3つの青色のツボ。ここでは数本の指を使って、下の縁全体をマッサージしてもかまいません。 イラストに示した、鼻のまわりの3つの赤色のツボ。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 1〜2 代わりのエクササイズ: R5 目への負担: 低い エクササイズR8:交互の眼球運動 これは、もっとも基本的で簡単な目の筋肉のストレッチのひとつで、ほかのエクササイズの前に行う「ウォーミングアップ」のようなものです。ほとんどどこでも行えます。 このエクササイズは、立っても座っても行えます。 頭を動かさずに、目を上下に何度か動かします。まわりの物に焦点を合わせず、視線をやさしく動かしましょう。 次に、同じように、今度は左から右へ、また右から左へと、何度か動かします。 続いて、左下から右上へと斜めに動かします。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 1〜2 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: A1, C3 目への負担: 中くらい 一次資料:W. H. ベイツ Perfect Sight Without Glasses (1920年)第12章(パーミング)・第17章。全文はWikisourceで読めます(英語)。 # 近視のエクササイズ URL: https://www.menotaiso.com/myopia.php 近視のエクササイズ 近視について 近視は、もっとも一般的な屈折異常です。一説には、欧州では最大30%、アジアでは最大60%もの人が近視だといわれています。多くの場合、20歳前に現れます。解剖学的には、近視では眼球が前後に長くなっています。そのため、目に入る光が網膜の上ではなく、網膜の手前で焦点を結んでしまいます。 この症状について、くわしくは こちら をご覧ください。 エクササイズK1:スネレン視力表エクササイズ チャートをダウンロード これは近視の方に向けた、基本のエクササイズです。視力が正常な方も、20/20(正常視力)の維持を目指して、できるだけ頻繁に取り入れるとよいでしょう。 スネレン視力表を、上半分くらいははっきり見えるけれど、下の小さな行はぼやけて読めないくらいの距離に置きます。 はっきり見える行の文字を、一文字ずつ読みます。その輪郭をたどり、どれだけはっきりと黒く見えるかに気づいてください。このエクササイズ中は、こまめにまばたきをし、ときどき目を閉じて、いま読んだ文字を思い描きます。さらに黒く、さらにくっきりとした文字を想像しましょう。 表を読みながら、両手を体の左右に目の高さまで上げ、指や手のひらをひらひらと動かすこともできます。こうすると周辺視野が刺激され、中心視野の緊張がやわらぎます。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 4〜8 1日の回数: 1〜2 代わりのエクササイズ: K3, K6 目への負担: 中くらい エクササイズK2:斜筋のストレッチ このエクササイズは、目の斜筋をゆるめることを目指します。ベイツ・メソッドでは、斜筋は眼球の光学的な長さを変え、くっきりした見え方に深く関わると考えられています。 鉛筆か親指を立て、体の近くの低い位置から、鼻の先に向けてゆっくり上げていきます。その先端を見つづけ、鼻先に近づけて、両目がその一点に寄る(輻輳する)ところまで続けます(鼻の近くで像が二重に見えることがあります)。 次に、見つめたまま、それを水平に右へ動かしていきます。腕を伸ばした程度の距離(またはもう少し近く)まで動かします。 無理のない範囲で視線を追わせてください。親指の正確な位置よりも、動きそのものが大切です。そこで少し止め、ふたたび鼻に向けて戻します。 どの方向でも、鼻から遠ざけるときに息を吸い(筋肉が緊張します)、1〜2秒止め、鼻に近づけて戻すときに息を吐きます(筋肉がゆるみます)。 同じ「離して戻す」動きを、上方向、続いて左方向にも、ステップ2と同じように行います。動きはなめらかに、ただし痛みを感じたらやめてください。目の疲れぐあいに応じて、(下・右・上・左の)ひとまわりを2〜10回行います。 エクササイズの所要時間(分): 2 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: A1, A4, R8 目への負担: 低い エクササイズK3:2枚の表を使うエクササイズ チャートをダウンロード このエクササイズでは、近くと遠くの見え方を交互に切りかえる練習をし、目の調節(ピント調節)と奥行きの感覚を高めます。 このエクササイズには、遠くで見る用と近くで見る用の文字がそろった、専用の表が必要です。 大きな表は、ある程度はっきり見える距離の壁にはり、小さな表は手に持ちます。 小さな表で文字を3つ続けて読み、1秒ほど目を閉じてから、大きな表を見て同じ文字を読みます。続く3文字でも同じようにします。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: K1, K6 目への負担: 低い エクササイズK4:ひもエクササイズ このエクササイズは、自分のはっきり見える範囲(近点と遠点)を確かめ、それを広げるためのものです。 このエクササイズには、長さ約1m(3フィート)のひも(できれば伸びる素材のコード)と、ビーズなど動かせる目印が必要です。 だれかに手伝ってもらうのもよいでしょう。 左右それぞれの目で、はっきり見える範囲を別々に測ります。 ひもの一端を頬骨のあたり(調べる目のすぐ下)に当て、もう一端を目の高さの何かに固定します。 次に、はっきり見える近点をさがします。これは視力の問題によりますが、だいたい5〜20cm(2〜8インチ)の範囲にあるはずです。 頬側のひもの端から、目印を外側へすべらせていきます。ねらいは、にじみやぼやけがなく、目印がくっきり鮮明に見える点を見つけることです。 その点に印をつけます。 次に、はっきり見える「遠点」をさがします。もう一方の端から(腕をのばすか、だれかに手伝ってもらいながら)、目印を頬の方へ すべらせていき、まだくっきり見える、いちばん遠い点まで近づけます。この点にも印をつけます。 「近点」と「遠点」に印をつけたら、その間で目印を行き来させて、はっきり見える範囲を広げていきます。 両端それぞれの点から、約5cm(2インチ)だけ外側まで動かします。手で引き寄せたり送り出したりできる、伸びるひもが最適です。 目印が目に近づくときは静かに息を吸い、遠ざかるときは息を吐きます。1回につき約4分間、これを行います。 ただし一日のうちに何度も(最大10回)行いましょう。片方の目に弱視がある場合は、その目をより多く使い、 見え方が強い方の目に近づくことを目指します。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 2〜10 代わりのエクササイズ: K5 目への負担: 中くらい エクササイズK5:トロンボーン読み このエクササイズは、文字(表や本)を目のごく近く——ほとんど触れそうな位置から約9cm(3.5インチ)まで——に持ってきて「目をだます」ものです。 表を近づけるほど文字はぼやけてきます。これほど近い距離では、目がピントを合わせ(調節し)きれないからです。 近視の人では、像が一瞬だけ網膜の上、あるいはその奥に結ばれます(いわば逆説的な遠視の状態です)。 その結果、斜筋をこれ以上緊張させても意味がない、という信号が脳から目へ送られます。この信号が 目の筋肉のリラックスにつながります——これこそ私たちがねらっていることです。 同時に、本をトロンボーンのように前後に動かすことで、ピント調節がなめらかに変わり、はっきり見える範囲が広がります。 表または本を約15cm(6インチ)の距離に置き、片方の目を覆います。ゆっくりと表を目に近づけていきます。 文字がぼやけてきたら、読みとろうとはせず、文字や言葉に沿って視線を動かします。ときどきまばたきをします。 次に、文字が完全にくっきり見えるところまで、ゆっくりと逆の動きをします。そこで少し止まり、1〜2文を読みます。 続いて、文字がほんの少しぼやけるところまで、表をさらに遠ざけます。まばたきをし、ふたたび表を近づけて、 いちばんくっきり見える点を通り越し、文字がほとんど読めなくなるところまで近づけます。ステップ3と4(トロンボーン読み)を何度かくり返します。 この方法で「近点」のはっきり見える範囲が広がります。 もう一方の目でも、同じエクササイズをくり返します。 エクササイズの所要時間(分): 2 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: K4 目への負担: 中くらい エクササイズK6:カレンダー表エクササイズ チャートをダウンロード このエクササイズでは、目の調節(ピント調節)を変える練習をして、見え方の改善を目指します。 このエクササイズには、3つの違う大きさの数字が並んだ、専用のカレンダー表が必要です。 いちばん大きな数字ははっきり見え、中くらいの数字は見分けにくく、いちばん小さな数字は読めない。その距離になるように、カレンダー表を壁にはります。 まず、最初の大きな数字(1)を見ることから始め、目を閉じて頭を右に向けます。 次に目を開いて表に視線を戻し、次の数字(ここでは2)で止めます。ふたたび目を閉じて頭を 左に向けます。また目を開いて表に戻り、次の数字(この例では3)を見て、これを 最初の行(1〜10)の終わりまで続けます。短いパーミングを行います。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 4〜5 1日の回数: 1〜2 代わりのエクササイズ: K1, K3 目への負担: 高い 一次資料:W. H. ベイツ Perfect Sight Without Glasses (1920年)第9章・第26〜27章。全文はWikisourceで読めます(英語)。 # 遠視・老眼のエクササイズ URL: https://www.menotaiso.com/hyperopia.php 遠視・老眼のエクササイズ 遠視について もう一つよく見られる視力の悩みが遠視です。遠視は近視とは反対の屈折異常で、特に近くがぼやけやすくなります。そのため、読書をするとすぐに目が疲れ、頭痛や目の充血などにつながることがあります。遠視は眼球の構造に原因があります。眼球が短すぎるか、角膜が平たすぎるのです。その結果、目に入る光が網膜の上ではなく、網膜の後ろで焦点を結んでしまいます。 この症状について、くわしくは こちら をご覧ください。 老眼について 老眼は、加齢にともなって近くにピントを合わせにくくなる状態で、加齢に伴う体の変化の一つです。一般に40歳を過ぎたころから現れます。症状は60〜65歳ごろまで進み、その後は落ち着きます。症状は遠視と同じで、目の近くにある物がはっきり見えにくくなります。ただし、老眼の根本的な原因は、これまで述べてきた遠視とは異なります。 この症状について、くわしくは こちら をご覧ください。 とはいえ、メガネが必要ないと話す高齢の方が大勢いることは、年を重ねれば視力が必ず衰えるという考え方と矛盾します。年齢とともに水晶体が硬くなり濁っていくこと、目の筋肉の状態が悪くなっていくことは確かに否定しにくい事実です。それでも、ベイツ・メソッドの手法は、こうした変化の中で見え方をサポートする方法として紹介されています。 老眼では、遠視と同じエクササイズ(以下に掲載)を行います。 エクササイズD1:大きさの違う文字を読む チャートをダウンロード 遠視の方にとって、リラックスした目で小さな文字を読むことは、見え方の改善を目指す方法の一つです。いろいろな大きさの文字で印刷された文章は、やわらかなリラックスを保ちながら、少しずつ小さな文字へピントを合わせる練習になります。 いちばん大きな文字がほんの少しぼやけて見えるけれど、らくに読みとれるくらいの距離に、表を置きます。 まずは大きな文字を、一文字ずつ見ていきます。文字とその形のまわりに視線をさまよわせ、その黒さを心の中で思い描いてください。こまめにまばたきをし、ときどき目を閉じて、いま読んだ文字を思い浮かべます。 次に、小さな文字へ進み、ステップ2をくり返します。もう文字がはっきり見分けられなくなっても、見えるものをそのまま、どんなに奇妙でぼやけていても観察します。目に力を入れず、文字や言葉の輪郭・ふち・すき間をただ見てください。まばたきをして、見え方をリラックスさせます。ときどき目を閉じて、心の中でくり返します。「ページは白く、文字は黒い」。 目があまり疲れていなければ、さらに小さな文字でステップ3をくり返します。 では、大きな文字に戻りましょう。エクササイズを始めたときよりも、見え方が楽に感じられることがあります。 エクササイズの所要時間(分): 3〜5 1日の回数: 1〜2 代わりのエクササイズ: D2, D3, D4 目への負担: 中くらい エクササイズD2:逆さ文字を読む 逆さ文字のエクササイズは、本の内容を頭で読んでしまうことなく、目が実際に見ているものに意識を向ける助けになります。 どんな本でもよいので、ページを180度回し、文字がほんの少しぼやけて見える距離に置きます。 一文字ずつ読み、目を一点ずつ動かしながら、文字の形をゆっくり丁寧に追っていきます。こまめにまばたきをし、自由に呼吸するようにしてください。やりやすければ、小さな黒い点が文字の形に沿って動いていく様子をイメージしながら見るのもよいでしょう。文字や言葉を読みとろうとはせず、ただ自由に視線を文字の上に走らせます。各行の終わりには、少しのあいだ目を閉じて、文字の黒さを思い描きます。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 3〜5 1日の回数: 1〜2 代わりのエクササイズ: D1, D3, D4 目への負担: 中くらい エクササイズD3:トロンボーン読み このエクササイズは「近点」でのはっきり見える範囲を広げ、これまでよりもさらに近い距離から印刷された文字を読めるようにします。 大きさの違う文字が並んだ本や表を、らくに読める距離に置きます。 文字が読めなくなるところまで、ゆっくりと紙面を目に近づけていきます。 文字がぼやけてきたら、読みとろうとはせず、文字や言葉に沿って視線を動かします。目に力を入れず、文字や言葉の輪郭・ふち・すき間だけに目を向けてください。まばたきをして、見え方をリラックスさせます。 次に、ふたたび文字が読めるようになるところまで、紙面を目から離していきます。 ステップ2と3を何度かくり返します。 表を使っている場合は、より小さな文字でこのエクササイズをくり返すこともできます。 これまでよりも近い距離で、らくに読めるようになっているか確かめてみましょう。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 1〜2 代わりのエクササイズ: D1, D2, D4 目への負担: 中くらい エクササイズD4:2枚の表を使うエクササイズ チャートをダウンロード このエクササイズでは、近くと遠くの見え方を交互に切りかえる練習をし、目の調節(ピント調節)と奥行きの感覚を高めます。 このエクササイズには、近くで見る用と遠くで見る用の文字がそろった、専用の表が必要です。 大きな表は、はっきり見える距離の壁にはり、小さな表は、文字が見えるけれどほんの少しぼやけて見える距離で手に持ちます。 大きな表で文字を3つ続けて読み、1秒ほど目を閉じてその3文字を思い描きます。次に小さな表を見て、同じ文字を読みます。続く3文字でも同じようにします。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: D1, D2, D3 目への負担: 高い 一次資料:W. H. ベイツ Perfect Sight Without Glasses (1920年)第20章・第9章。全文はWikisourceで読めます(英語)。 # 乱視のエクササイズ URL: https://www.menotaiso.com/astigmatism.php 乱視のエクササイズ 乱視について 乱視は、角膜や水晶体の表面の変化によって焦点が合わなくなる症状で、像がぼやけたり歪んだりします。乱視は、屈折異常である近視や遠視と一緒に起こることがほとんどです。 この症状について、くわしくは こちら をご覧ください。 一般に思われているのとは違い、乱視は見え方の改善を目指しやすい症状とされ、その鍵はリラックスにあります。乱視は、目のトレーニングと相性がよいとされる症状の一つです。練習を続けることで見え方の変化を感じる人もいるとされていますが、変化の出方には個人差があります。 ベイツ・メソッドでは、この症状には目の直筋の緊張が関係すると考えます。そのため、以下のエクササイズは主に、直筋の状態を改善し、ほぐして緊張をやわらげることを目指しています。ときどき「放射状の乱視チャート」に戻って、自分の進み具合を確かめてください。すべての線ができるだけ同じ濃さ・鮮明さで見える状態を目安にします。 エクササイズA1:直筋をほぐす このエクササイズは、目の直筋をやさしくほぐすためのものです。チベットの輪などの、より負荷の大きいエクササイズの前に行いましょう。目的は筋肉をリラックスさせることなので、行っている途中で痛みを感じたら中止し、短いパーミング(手のひらで目を覆う)で休んでください。負荷の大きいエクササイズには進まないようにします。 鼻の高さで、目の前およそ10cm(4インチ)のところに親指を立てます。このエクササイズの目的は筋肉をほぐすことなので、親指をはっきり見る必要はありません。 親指をゆっくり上(12時の方向)へ、見える範囲でできるだけ高く動かし、その位置で少し(最大2秒)止めます。このとき筋肉の緊張(ときに軽い痛み)を感じることがあります。次に、親指をゆっくり元の位置に戻します。戻すときに筋肉がゆるむのを感じてください。同じように2時へ、中心に戻り、続けて4時・6時・8時・10時へと動かし、そのつど中心に戻します。 親指を動かすあいだ、次のように呼吸します。中心から外へ動かすときはゆっくり息を吸い(筋肉を緊張させ)、内へ戻すときはゆっくり息を吐きます(筋肉をゆるめます)。 まず12時から始めて時計回りに行います。一周し終えたら、もう一度12時から始め、今度は反時計回りに行います。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: R8, A3 目への負担: 中くらい エクササイズA2:チベットの輪 チャートをダウンロード これは乱視のケアで最も重要なエクササイズです。深いリラックスをもたらすと同時に、乱視にかかわる筋肉に働きかけます。 チャートを目にとても近づけ(およそ2〜10cm/1〜4インチ)、チャート全体が見えるようにします。チャートの中心が鼻の先と同じ高さになるようにしてください。画像がはっきり見えなくても心配いりません。このエクササイズの目的は筋肉をほぐすことです。 ゆっくり息を吸いながら、視線で中心から上へと「ステップ」を登ります。 約2秒間止め、続いて息を吐きながら、反対側の「ステップ」を下りるように視線を戻します。この動きのあいだ、息を吸うときに筋肉が緊張し、戻すときにゆるむのを感じるようにしてください。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 4〜8 1日の回数: 2〜3 代わりのエクササイズ: A1, R8 目への負担: 高い エクササイズA3:ボールをイメージする 乱視のためのイメージングエクササイズのなかでも、次のものはぜひ行う価値があります。 目と同じくらいの大きさの小さなボール(たとえばゴム製のもの)が、右目のところ、またはそのすぐ前にあるとイメージします。 次に、想像のなかで、片手の指でボールの右側と左側を押さえるようにして、ボールを変形させます。ボールがやさしく楕円形の「卵のような」形に変わり、続いて指の力をゆるめると、ボールが完全な球の形に戻る様子を思い描きます。これを5〜10回繰り返します。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 3〜8 代わりのエクササイズ: A4 目への負担: 低い エクササイズA4:眼球マッサージ このエクササイズは、パーミング中か、エクササイズA3(ボールをイメージする)の直後に行うのが最適です。とくに乱視が強い方に向いており、目が本来の丸い形を取り戻すイメージとともに、緊張をゆるめることを目的としています。 片目ずつ、閉じたまぶたの上に指を1〜2本そっと置きます。 やさしく触れているのが分かる程度の力をかけます。痛みを感じるほど強く押さないでください。 指を左右に約10回、上下に約10回動かし、続いて時計回りに10回、反時計回りに10回まわします。眼球の上で、小さくやさしいマッサージの動きをします。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 2〜4 代わりのエクササイズ: A3 目への負担: 中くらい 一次資料:W. H. ベイツ Perfect Sight Without Glasses (1920年)第9章・第6章。全文はWikisourceで読めます(英語)。 # 斜視・輻輳のエクササイズ URL: https://www.menotaiso.com/squint_convergence.php 斜視・輻輳のエクササイズ 輻輳(両目を寄せる動き)について 健康な目には、見ている物に自然と両眼を寄せ、その像を黄斑の中心でとらえる力が備わっています。近くの物を見るときは目が自然に内側に寄り、遠くの物を見るときは両眼がほぼ平行になることに気づいたことがあるかもしれません。どちらの場合でも、私たちの目は、近くの物も遠くの物もくっきりとピントを合わせ続ける、すばらしい力を持っています。もちろん、これは輻輳の問題がない健康な目にだけ当てはまります。 正しい輻輳があると、奥行きを深く正確に感じ取ることができます。脳は、右目と左目の像を自動的に一つの立体としてまとめます。この働きのおかげで、私たちは物までの距離を測ることができます。輻輳の問題をそのままにしておくと、内斜視や外斜視につながる場合があります。 この症状について、くわしくは こちら をご覧ください。 エクササイズZ1:輻輳表エクササイズ チャートをダウンロード このエクササイズでは、輻輳表を使います。主な目的は、見かけの像(実際にはない3つ目の像)を作り出して左右の目をそれぞれ単独で働かせ、両眼の協調を高めて、輻輳の働きを整えることです。 輻輳表のいずれか1枚を、目の高さで自分から約50〜70cm(19〜28インチ)離して置きます。次に、自分と表のちょうど中間あたりに、腕をいっぱいに伸ばして親指(またはペン)を立て、表の図形を見ながらその親指にピントを合わせます。 表の上には全部で4つの図形が見えるはずです。両眼を親指に寄せたまま、親指を近づけたり遠ざけたりして、内側の2つの像が1つに重なり、全部で3つの像(実像2つと見かけの像1つ)が見える状態にします。慣れて経験を積むと、親指を使わなくても、すぐに3つの像が見えるようになります。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 1〜2 1日の回数: 3〜8 代わりのエクササイズ: Z3, Z4 目への負担: 低い エクササイズZ2:開散表エクササイズ チャートをダウンロード 開散表のいずれか1枚を、自分から約40〜50cm(16〜20インチ)離して置きます。 星と星の間、または表の上端の向こう側を見て、遠くに視線を向けます。数メートル(ヤード)先の物を見ると助けになることがあります。うまくいくと、3つ目の「影のような像」、つまり表の2つの星のちょうど真ん中に現れる星が見えるはずです。この3つ目の像が、ほかの2つのちょうど中央で、できるだけはっきり見えるように、表との距離を調節します。 次に、星の次の段を見ます。もう一度3つの星を見るには、最初の段のときより少しだけ近い距離に視線を移す必要があります。それぞれの細部を見てください。どの段でも、一方の星には白い丸、もう一方には黒い丸が入っていて、その左右の並びは段ごとに入れ替わります。融合した中央の像では、2つの丸が左右対称に重なり合い、1つのまとまった絵になるはずです。もし白い丸だけ、または黒い丸だけしか見えない場合は、片方の目からの像が欠けている、つまりその目が弱いというサインです。その目の筋肉も弱っていると、中央の像が片側にずれていきます。そうなったら、数秒間休むか、何度かまばたきをしましょう。 そのまま表の下の段へと続け、それからまた上へ戻っていきます。 この星のエクササイズは、輻輳モードで行うこともできます。表を少しだけ遠ざけて、その手前で両眼を寄せます。 エクササイズの所要時間(分): 1〜2 1日の回数: 3〜8 代わりのエクササイズ: Z3, Z4 目への負担: 低い エクササイズZ3:親指エクササイズ 遠くにある物を1つ選び、その物と一直線になるように親指を立てて、親指にピントを合わせます。遠くの物は2つの像に見えるはずです。 両眼を親指に寄せたまま、物の左側の像を観察し、できるだけ多くの細部に気づくようにします。それから親指に視線を戻し、物の右側の像について同じことを繰り返します。弱視がある場合は、物の像のうち一方(弱いほうの目で見ている像)がはっきりしないことに気づくはずです。その目の練習に、より多くの時間をかけましょう。 今度は手順を逆にします。遠くの物にピントを合わせると、親指が2つ見えるはずです。手順2を繰り返し、親指の左右の像を順番に観察します。 エクササイズの所要時間(分): 1〜2 1日の回数: 3〜8 代わりのエクササイズ: Z1, Z2 目への負担: 低い エクササイズZ4:親指を動かす 片方の親指を、鼻の高さで顔から約15cm(6インチ)離した位置に立てます。次に、もう片方の親指を約30cm(12インチ)離した位置に立てます。 2本目の、遠いほうの親指を見ます。近いほうの親指は2つの像に分かれて見え、その分かれた像の間に遠いほうの親指が見えるはずです。 遠いほうの親指に視線を保ったまま、それをゆっくりと自分から遠ざけていきます。近いほうの親指が2つの像に見えていることは意識しつつ、ピントは動いている親指に合わせ続けます。遠いほうの親指を腕いっぱいの距離まで動かしたら、近いほうの親指に向かって戻します。この手順を数回繰り返します。 このエクササイズの間は、近いほうの親指が常に2つの像に見えているはずです。もし1つしか見えなくなったら、片方の目からの像が抑制されている状態です。その場合は、近いほうの親指がふたたび2つの像に見えるようになるまで、遠いほうの親指を少しだけ戻します。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 3〜8 代わりのエクササイズ: Z1, Z3 目への負担: 低い エクササイズZ5:2本のひもエクササイズ ひもを2本用意し、それぞれに数個のビーズを通します(ひもごとに色を変えると理想的です)。各ひもの一方の端を、たとえば椅子に取り付け、もう一方の端どうしを1個の連結ビーズでまとめます。こうすると、2本のひもが合流する点を簡単にスライドできます。 まず、椅子にいちばん近い、2つのいちばん遠いビーズに両眼を寄せてみます。いちばん簡単なのは、最初に手前の連結ビーズを見ることです。すると、外側の2本のひもの間に、ひもの幻像が見えるはずです。これらの幻像のひもができるだけ平行に見えるように、見ている連結ビーズの位置を調整します。 中央のひもの像、つまり外側の2本のひもが重なった像にピントを合わせます。その上にある各ビーズを順に見ていきましょう。ひもごとに違う色のビーズを使った場合、脳は利き目を選ぶ必要があり、その目から見た像が見えることになります。 片方の目が利き目になっていて、弱いほうの目からの像が欠けていることに気づいたら、欠けているビーズの像がふたたび現れるまで、視線を右または左へそっとずらします。それから、もう一度ひもに両眼を寄せます。 エクササイズの所要時間(分): 1〜2 1日の回数: 3〜8 代わりのエクササイズ: Z1, Z3 目への負担: 低い エクササイズZ6:ネットのスキャン エクササイズZ5と同じようにひもを準備しますが、今回はその端を、あごの高さで自分の前約30cm(12インチ)のところに持ちます。 連結ビーズを、ひもを持っている手から約30cm(12インチ)離れたところまでスライドさせます。遠くにある物を見ます(開散のエクササイズと同じ要領です)。連結ビーズとひもが二重の像に見えるはずです。連結ビーズの向こうには、遠くへと伸びていく4本のひもと、その先端にある2組の端のビーズが見えるはずです。 このネットをどこまで遠くまでたどれるか試してみましょう。遠くへ進むほど、ひもどうしが近づいてくるため難しくなります。各ビーズを見て、はっきり見えるようにします。1本ずつたどる、1個おきにたどる、というように、スキャンのしかたを変えることもできます。 エクササイズの所要時間(分): 1〜2 1日の回数: 3〜8 代わりのエクササイズ: Z2, Z3 目への負担: 低い 斜視について 斜視とは、目の筋肉のバランスが崩れ、片方の目の向きがもう片方の目に対してずれてしまう状態です。その結果、立体視がうまくいかなくなります。 この症状について、くわしくは こちら をご覧ください。 斜視のある目をトレーニングするときは、筋肉の「向き」を整える、つまり両眼の連携に働きかけて、本来のバランスを取り戻す必要があります。視覚トレーニングによる斜視のケアは、二つの段階に分けられます。 輻輳のエクササイズで両眼の連携を強め、目の筋肉の柔軟性を養って、斜視のある目がもう片方の目と協力できるようにします。このとき、目印としてひもを使います。ねらいは、両眼が正しく向きをそろえ、見たい物にしっかり輻輳できたときに見えてくる「十字の幻像」を見ることです。 二つ目の段階では、ずれている目と、その主な症状(たとえば近視)をトレーニングします。斜視のある目は、たいていもう片方の目よりも症状が強いからです。両目の見え方の鮮明さをそろえることで、両眼のバランスが整い、斜視の改善にもつながる場合があります。なお、斜視が疑われる場合、特に子どもの場合は、自己判断せず、必ず眼科医や視能訓練士などの専門家に相談してください。 エクササイズZ7:鏡を使ったスイング このエクササイズはクララ・ハケットが考案したもので、目をリラックスさせ、両目を一緒に働かせることを目的としています。 鏡に背を向けて、足を肩幅くらいに開いて立ちます。 見えやすいほうの目(ここでは右目とします)を手で覆い、もう片方の目でまっすぐ前を見ます。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 2〜10 代わりのエクササイズ: Z8, Z9 目への負担: 中くらい エクササイズZ8:バランススイング 足を肩幅くらいに開き、両腕を肩の高さで左右に伸ばして、まっすぐ立ちます。 頭は常に、目のずれとは反対の方向に向けます。たとえば、左目が内側に寄る場合や、右目が外側に開く場合は、頭を左に向け、頭と上半身を動かしながら左手を見ます。 上半身を右に傾け、左手は天井に向かって上げ、右手は床に向かって下げます。 開始の姿勢にまっすぐ戻り、次に上半身を左に傾けて、右手を上げ、左手を下げます。これを6〜8回行います。 次に左右を入れ替えて、今度は右手を見ながら同じエクササイズを繰り返します。 右目が内側に寄る場合や、左目が外側に開く場合は、上で説明したとおりにエクササイズを行いますが、最初に頭を右手のほうへ向けて始めます。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 2〜10 代わりのエクササイズ: Z7, Z9 目への負担: 中くらい エクササイズZ9:トロンボーン・エクササイズ このエクササイズはジャネット・グッドリッチがすすめているものです。その名のとおり、トロンボーンを演奏する音楽家の動きをまねて、物を前後に動かします。 このエクササイズには、小さなびんくらいの大きさの物なら何でも使えます。目がピントを合わせられる、興味を引く要素がたくさんある物を選ぶとよいでしょう。 たとえば左目が内側に寄る場合は、右目を手で覆い、物を体の正中線から外側、つまり左へと動かします。目が外側に開く場合は、逆に外側から始めて体の正中線で終わるように動かします。 最初のひと動きが終わったら、物を開始の位置に戻し、この動きを5〜20回繰り返します。速さや動かす範囲を変えてもかまいません。 █████████ プレミアム █████████ プレミアム このエクササイズの続きは、 プレミアムゾーン のメンバー限定です。 エクササイズの所要時間(分): 2〜4 1日の回数: 2〜10 代わりのエクササイズ: Z7, Z8 目への負担: 中くらい 一次資料:W. H. ベイツ Perfect Sight Without Glasses (1920年)第21〜22章。全文はWikisourceで読めます(英語)。